今回は交換レンズ入門編。の、前編です。
前回ミラーレス一眼の入門編を書かせてもらいまして
それを読んでいただいた皆さんは今頃Amazonブラックフライデーでメインと予備で2,3台くらい買っていただいてる頃かと思います。
さて、ミラーレス一眼をレンズキットで購入して写真を撮ってるとこう思うはずです。
な、なんか違う・・・
と
もちろん全ての写真でそう思うわけではなく、
よし!ここは綺麗に撮ったろ!とか
あ、綺麗な夜景!撮ったろ!とか
そういうここぞという写真で「な、なんか違うな」と思うケースがあった人も多いかと思います。
写真というのは、いろいろな要素で作られるので100%これが原因!っていうのは無いのですが、初期の頃はレンズを替えることで解決する可能性はあります。
そうです!つまりはステップアップなのです!!
今回はせっかく一眼レフを持っているんだから交換レンズも揃えていきましょう(悪魔の誘い)といった内容です。
レンズ沼へようこそ
なんか自分の写真、思ってたのと違うな〜と思って
原因はレンズかもしれないと思ってこのサイトに来てくれたあなた!
大正解であり、そして今まさにレンズ沼の淵に立ってる状態です。
あと一歩前へ踏み出してこちら側へ来るだけです。僕のようなレンズ沼から抜け出せない屍蠢くレンズ沼の世界へ、いますぐお越しください。
レンズの性能が写真に影響してるかもしれない事象
- なんとなく何を撮っても記念写真を撮ったみたいになってしまう
- 被写体が目立たない、寄れない
- 夜景がブレブレ
- シャープさが足りない気がする
他にもたくさんありますし、ここにあげた事象も100%レンズが犯人とも言い切れませんが、レンズが変わればガラッと変わります。なのでちょっと写真のクオリティに悩んでる人はこの先も読んでみてほしいです。
レンズの性能ってどういうこと?
交換レンズを買うにあたってレンズの性能を理解しておくのは大事。
なのでざっくり説明します。あくまで初心者さん向けです。
レンズの"ミリ数"とは
"200mmのレンズ"とか"24-70(にぃよんななじゅう)"とか"110(ひゃくとお)"とか、結構、レンズのことをミリ数、数字で呼んだりします。
これはさすがに説明することじゃ無いかもしれませんが数値が小さいほど広角(広い範囲が撮れる)、数値が大きいほど望遠です。上に挙げた24-70というレンズは"24ミリから70ミリまでをカバーしてるズームレンズ"という意味です。他にも70-200とか24-105とか色々あります。下の写真は同じ位置から撮った写真です。(こちらの記事で使ってる写真です)
手持ちで撮ったので若干ずれますが、一歩も動かず、同じ方向を撮っています。
だんだんズームしてるのがわかると思います。2枚目が23ミリのレンズで3枚目は120ミリ。差は97ミリ。約100ミリでこれくらいの差があります。
ご自身のお持ちのレンズは何ミリですか?
レンズのどこかに表記されているので確認してみてください。もっと広い景色を撮りたければ今持っているレンズより数字が小さいレンズ、もっと望遠で使いたい場合は今持ってるレンズよりも数字の大きいレンズを買うといいかと思います。
そもそもミリ数ってなんの距離かというと
レンズの主点からセンサー、昔だったらフィルムまでの距離のことを言ってます。
50mmレンズという事は、レンズの主点からセンサーまでの距離が5cmということ。
200mmレンズならレンズの主点からセンサーまでの距離が20cmある。
という事です。
いや、主点ってなんや。となると専門的すぎるので考えなくていいかと思います。
いや、気持ち悪いやんって人には"設計上決められた点"”だいたい一番後ろのレンズ付近”と覚えておいてください。
知らなくても問題ないです。
明るいレンズとは
"明るいレンズ"とか"暗いレンズ"とか聞いたことがあるかもしれませんが、これもレンズの性能の話です。
どういう事かと言うと、その交換レンズがどれくらい"明るく撮れるか"、別の言い方だとどれくらい"少ない光でも撮れる"か、だと考えてもらって大丈夫です。
レンズによってこれはかなり明るいところじゃないと撮れないとか、結構、薄暗くても明るく撮れる、とかあるんです。
それもレンズに表記があります。f2.0とかf4とかレンズのどこかにあるはずです。カタログとか諸元表には『F値』とかで載っています。
これは「絞り値」とも同じです。f2.8と表記があるレンズとf5.6の表記があるレンズではf2.8のレンズの方が暗くても撮れます。
なんでこんなことするのか
全部明るくていいやないかい
と思うかもしれませんが一般的にf値が小さいレンズの方が高価です。安いレンズは最小F値が5.6とか4とかが多いです。10万円とか超えてくるレンズはf1.8とかあります。
F値=絞り値
絞り、絞るんですね。レンズの光が入る通路を絞って狭くして光が入る量を少なくして明るさの調整をするんですが、明るすぎるから絞る、暗すぎるから開ける、のはわかると思います。
もう一つ絞りを調整する狙いがあります
それは「ボケ」
前ボケとか後ろボケとか聞いたことありませんか?
被写体の"人"でも"物"でもいいですが、そこにピントが合ってて、それよりも前だったり後ろだったりにあるものはボケて映る。これこそが一眼レフのレンズの醍醐味で一眼レフを使う理由でもあります。
F値が小さければボケる範囲が大きく、被写体が印象的になります。
F値が大きければかなり深い範囲にピントが合うので何か一つにフォーカスしにくくなる。
それこそ集合写真なんかはF値を大きくしてピントが合う範囲を増やさないと3列の真ん中の人だけにピントがあって前と後ろの人はボケてるとかもあり得ます。
明るければいいとか、F値が大きければいい、とかではなく、どういう写真にしたいかでF値を決めます。
その時に明るい、F値が小さいレンズであれば選択肢が広がります。
暗いレンズだともっとボカしたくてもここまでしか開けられない。とかあるわけです。絞るのはどんなレンズも絞れるので開ける方に価値があるのです。だからこそ"明るいレンズ"は高価になる。
その辺は自分の狙いたい写真と予算のせめぎ合いになります。
上で挙げた"記念写真みたい"な写真になってしまうのはF値が大きいからかもしれません。一度自分のレンズを開放にして一番F値が小さい状態で撮影をしてみると記念写真感は減ると思います。
iPhoneのポートレートモードは被写体の前とか後ろがボケますが、あれは画像処理で擬似的に作られたボケです。
結局人はボケを求めているのです。
交換レンズでよく出てくるズームレンズと単玉レンズとは
単玉とは単焦点レンズの事ですがここでは単玉(たんだま)と呼ばせてください。
ズームレンズはミリ数を可変できるレンズ、24-70というレンズだったら24ミリから70ミリまでの範囲を1本で使うことができます。
対して、単玉とか言われる単焦点レンズはミリ数が固定です。50ミリのレンズなら一生50ミリのまま。40ミリとかに変えたければレンズを交換して対応します。
じゃ、ズームレンズの方がいいじゃん!と思うかもしれませんがメリットがあればデメリットもあるのがこの世の理りです。
この辺も結局どっちがいいとかはありませんがズームレンズにした方ができることは広がります。
あと、最近のズームレンズはとっっっても綺麗に撮れるので画質は単玉と比べたらの話なので満足できるはずです。
標準レンズとは
交換レンズを購入してみよう。と、価格コムなどを調べてたらたまに出てくる"標準レンズ"という言葉。
これ、どゆこと?
と、思ったことありませんか?何に対して標準なん?
僕は20年以上撮影の世界にいますが、あんまり仕事仲間の会話で出てこない言葉なので最初はよくわかりませんでした。
一般に言われる標準レンズとは40ミリ〜80ミリくらいの範囲のレンズのことを言います。この辺が一番人間の目に近いから基本のレンズって意味で標準レンズというみたいです。
それより短いのは広角レンズ、長いのは望遠レンズと言います。明確なゾーン分けは無く、グラデーションで分かれてる印象です。
ここまでの交換レンズの知識のまとめ
「2本目の交換レンズ」を買おう。というわけなので今持ってるレンズとは違う性能のレンズを買わなければ意味がないわけです。
そのためにまずは自分の今持っているレンズの性能をもう一度把握してみましょう。
その上でどんなレンズが必要なのか、次回は目的別の交換レンズの選び方です。
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